ご挨拶

挨拶

会長挨拶

富山市保護司会
会長 栂 野 守 雄

『原点をみつめ直して』


この度、五月の総会に於いて会長といふ身に余る大役を仰せつかりました、西部支部の栂野でございます。何卒宜しくお願ひ申し上げます。私が保護司を拝命したのは、昭和六十一年五月でした。その頃と比べると隔世の感がございます。世相は元より、電子機器の変革も目覚ましいものがあります。しかし、この時代だからこそ「保護司とは何のための奉仕活動か」を考へ、みつめ直してみるのも大切ではないかと思ふ今日この頃であります。

 『更生保護』一月号の「ごあいさつ」を拝読して共感することが多々ありました。その中で「コングレス」(国連犯罪防止刑事司法会議)が京都で開催され、「世界保護司デー」の制定を目指す共同宣言を採択することが書かれてゐました。三月八日、産経新聞にそのことが記事として発表されてをり、保護司として誇りを感じたのであります。

 次に「広がり、つながる更生保護」といふことについてであります。現在特に気になることは、「冷めた」感覚であります。特に対象者は、罪を犯したといふ感覚があるのだらうか疑ひたくなるほどの「冷め」かたであります。そして、その周りも冷めた雰囲気になってゐる状況であります。かういふ空気を少しでも変へてゆかなければ、ケジメのない社会になってしまわないかと危惧するのであります。ここで、もう一度保護司の原点に返ってみなければならないと強く思ふものであります。ICT化・非接触型等は、場合によっては効率的で良い面もあると思ひますが、保護観察といふことを思ふと、決して良い方法ではないのではと思ひ、敢えて述べさせていただきました。保護観察は、対象者とあたたかく心を通はせることが最も大切なことと信じてゐます。「世界保護司デー」が世界に向けてアピールされようとしてゐる今、誤った保護司制度を「輸出」されないことを強く願ってゐます。

 そして、その原点を忘れることなく、地域の多くの民生児童委員や青少年健全育成会議、防犯協会の皆様、さらに最も身近な更生保護女性会、BBS会等と積極的に協力し合ひ「再犯防止推進計画」に沿って行動することができれば、犯罪のない安心・安全な社会の実現に向けて貢献できるものと信じてやまない処であります。  口幅ったいことを書きましたが、お許しいただければと存じます。

富山市保護司会 会長 栂野守雄