会長挨拶
ますます重要となる保護司の役割
本年5月、富山市保護司会総会において、会長に選任されました。微力ではありますが、富山市の更生保護の充実、発展に向け、努めさせていただきたく存じますので、関係の方々のご支援、ご指導をいただきますようお願い申し上げます。
最近の更生保護を取り巻く環境は、刑事関係や更生保護関係の法令改正に伴い、保護司活動の幅を大きく広げる方向にあります。
保護司の活動としては、環境調整・保護観察、犯罪予防活動並びに再犯防止啓発、住居と就労の確保などが、更生保護活動の中心であったと思います。しかし、再犯率は高止まりしているほか、近年の大麻事犯の若年化に象徴される薬物事犯者等の増加や刑の一部執行猶予制度、従来の期限的な支援から期間を限定しない地域支援制度、また社会構造の変化にともない福祉との連携強化の必要性など、今までとは異なる課題が持ち上がってきています。
このような社会情勢を踏まえた更生保護・犯罪防止に対応するため、国のみならず地方公共団体、民間が一体となって再犯防止推進計画を進めることとされており、富山市保護司会としても富山市が進める地域福祉計画の策定に参画することとなりました。この計画が、地域の実情を反映し、真に改善更生・再犯防止が実を結ぶ施策となるよう願うとともに、誰ひとり取り残さない社会を実現するために、地域における更生保護の実情を最もよく知っている保護司の役割がますます重要になるものと思っています。 富山市保護司会が一体となって諸課題に取り組んでいけますよう、関係の皆様方のご理解とご協力をお願いいたします。